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シン・ゴジラ

 友達と仕事終わりに街中の映画館へ出かけて、「シン・ゴジラ」を見てきました。
 夜8時からのレイトショーだったのですが、観客席を見渡すと、お客さんの入りがよくて、当社比2倍って感じの増え方に驚きました。

 そして、これまたご年配の方々のパーセンテージの高さも目立ち、幅広い年齢層へのゴジラの訴求力・映画の人気を感じました。地方都市の侘しいところですが、土日はともかく平日のレイトショーは、びっくりするぐらいに閑古鳥が鳴いているのです。

 さて、本編の感想を書きたいのですが、ゴジラが始まるその前に「セトウツミ」というのがありました。

 人気若手俳優の菅田将暉くんが出ているやつで、その映画の紹介を見ました。彼のことは、嫌いじゃないのですが、頭蓋骨にドリルで穴を開けられる感じで悶絶しました。スカーフェイスか、ホムンクルストレパネーションかって感じで

 高校生の若者二人、瀬戸くんと内海くんが、川原で会話してるのが漫才仕立てになっているのですが、率直に言ってつまらないにも程があった。

 二人の役者さんは達者だった。よくリズムをつかんでいるし、噛まない流暢な喋りにはうまいなぁと感心した。

 でも、問題は喋りの内容。どこかの誰かの漫才のコピー過ぎた。
 普通に漫才が好きで、そこそこ見ていれば、次こういうのかなという予断を完璧なくらい裏切らずに、うんざりし過ぎてそのまんま意識を失い、ブラックアウトするかと思った。

 なにかしらかのオリジナリティも微塵も感じなかった。悪口にしかならないが、こんなバッタもんを作る意義はどこにあるのかと思ってしまったんだからしょうがない。
 
 どうせやるなら、三木聡監督のような、オフビートでもなんでもいいけど、新しい切り口とセンスの会話劇にしてほしかった。

 おそらく、私は監督や製作側の映画のターゲットではなかったのでしょう。

 だから、申し訳ないが、個人としては耐え難い苦痛をもたらす罰ゲーム以外の何物でもなく、ゴジラを見る前に街ひとつ破壊された気持ちになった。いろいろと言ってすみません。

 さて、気を取り直して、ネタバレありで、シン・ゴジラのことを書きますが、感想はたった一言、「DVD 買います」だ。そのぐらい気に入った。好きな映画だった。 

 特撮は、そんな好きですというほどでもなく、仮面ライダーウルトラマンもしくは大槻ケンヂ率いるバンドという程度だが、単純にこの映画で、このジャンルへの好感度が急激にアップした。

 誰もが分かるように「シン・ゴジラ」は、庵野監督色が濃厚に出たヱヴァンゲリヲン仕立てのゴジラであることは、間違いないし、ヱヴァンゲリヲンを好きか嫌いかによって、ある種、評価が分かれるかもしれないが(10個上の先輩はテロップ多用の演出に文句を言っていた。)

 自分は、ヱヴァンゲリヲン世代なのでするっと入れたし、むしろ、随所に散りばめられたセルフパロディーには、ワクワクさせられっぱなしだった。特にも、ヤシマ作戦・ヤシオリ作戦などには、監督もニヤニヤさせるつもりなのではなかろうか。意図どおりにニヤニヤさせられた。

 自分としては、ゴジラが火災、台風、竜巻、地震津波などの災害のマキシマムとしてストレートに描写されていたところに、妙ちくりんなリアリティーを感じて

 第一第二形態のゴジラのおぞましさ、気色悪さには、爬虫類・昆虫っぽいゴジラを感じた。
 その目を覗いても、真意の読めない感じ。何を喋ってもビルをバンバン壊しちゃうような、絶対的な意志疎通が不可能な感じには、ただただ恐怖と戦慄を覚えた。

 ヤバいもの、人智を越えた恐ろしい化け物としての超怖いゴジラという生き物がやってきて、大切な街を破壊してしまう。そこが自分としては、一番に響いたポイントでした。
 
 あとは、まるで、お笑い日本国みたいな、閣僚会議の風景におけるオロオロした総理大臣とか、部下のメモを読みまくりの大臣とか、わからないことは言えませんを繰り返す科学者たちとか、危機管理においての意思決定プロセスのお粗末ぶり、お笑い草ぶりには、国会中継を悪意をもって
見ている時のスイッチが入って楽しかった。

 そして、自衛隊のかっこよさ。戦争が良くないのは当たり前だ。
 だから、自衛隊を誉めることイコール戦争讚美って感じがして、誤解も受けかねないし、すこぶる嫌だが、だって、メカがかっこよかったんだもんって感じで、ヘリコプターやら戦車をワクワクして見ていた。リアルなプラモデルを見ている感覚だ。フォルムが眩しいなーって。

 矢口プランで、血液凝固剤をゴジラの口へ流し込む様は、歯の治療に見えて仕方なかった。地味だし、電車攻撃も笑ったが、自分の趣味としては、好きだった。

 最後に、石原さとみに関しては、誰だってイーオンを思い出しちゃう英語の発音や、タカビーなキャラクターの浮き上がりっぷりとか、誰もがそりゃそうだよと素直になれませんが、なんだかんだ美しいことには間違いないし

 エンディングの字幕に「衣装協力」とクレジットがあったので、衣装協力してて、やる気もあるのでぜひ、お手柔らかにとお願いいしますと言いたい。