天皇杯三回戦

 9月22日秋分の日は、高速バスに揺られて 宮城県ユアテックスタジアムで天皇杯三回戦 午後1時キックオフの「本田FC  VS 盛岡グルージャ」を観戦してきました。

 前回は、J3の盛岡グルージャがJ 1のベガルタ仙台を5-2で打ち破り、見事、絵に描いたような劇的なジャイアントキリングを成し遂げてしまうという見に来てよかったなと本気で思える試合でしたが

 今回に関しては、前がうまく行き過ぎたばかりに、とことんネガティブじゃなくても、流れ的にはどうなのよという感じでした。

 実際に、その前の東京FC U- 23との試合も、ベガルタ戦での見ていて、思わず拳を握っちゃうような特別な輝きを感じなかったのは、事実でした。

 蓋を開けてみると案の定というか、初見でしたが、本田FC がうまいのなんの。
 足元の技術の高さには、感心しまくりでした。いいチームだなーと思いましたし、こっち応援したいなと浮気心も芽生えました。

 スピード感のある安定したパスワークに、前半からボールの支配率は本田が70%という感じで、誰が見ても、グルージャは、翻弄され、リズムを狂わされ、ベガルタ戦で見せたあの勇猛な攻めを発揮できずにいるうちに、繰り返された本田の攻撃が効を奏し、先制点を決められる展開に

 後半に入り、早々に「もう、だめだ」と思った私が試合への集中力を失い、女性へのメールを作っていたら、それがよかったのか。隣の友達が騒ぎ出したので、グラウンドに目を向けると、グルージャがちょっとずつちょっとずつ、攻めの感覚を取り戻しつつある感じになっていました。

 見ると、本田のパスワークに、おそらくスタミナ切れなのでしょうか。若干の陰りが見え、その隙をつく形で、グルージャが攻めあぐねてたスペースができてきたのかなという雰囲気でした。

 このまんま、行けば、同点、逆点もあるのかなと、希望を取り戻し始めた矢先に悲劇が起こりました。

 グルージャがゴール前でファウルを受け、ペナルティキックを手にしたのですが、グルージャの選手が駆け寄っても、なぜなのでしょうか。本田のゴールキーパーがまったくボールを離してくれないのです。「これ、俺のボールだもんねー。」って、感じで。

 するとグルージャの選手は、頭に血が昇り、マジギレしてしまったのです。本田のキーパーは、むしろ、それに気づいて、だんだんと挑発的になっていて、「やだよー、やだよー」って、ますますボールを渡しませんでした。

 そして、あってはいけないことが起こりました。ボールを奪おうとして、伸ばした手がぶつかったのか、遠目には、グルージャの選手が本田のキーパーをパンチしてしまったのです。

 それを見た審判は、とても冷静にレッドカードを出しました。

 思わず呟きました。「小学生か」と。
友達と目を合わせて、脱力しました。

 試合中の選手は、本気でプレイするがゆえにアドレナリンがドバドバなのは、分かりますし、本田のキーパーのやったことも、理由はどうあれ、おかしく見え
た。ペナルティキックへ文句があったのか謎ですけど

 そして、悪いことは重なるもので、その事件の直後に、グルージャは、ファウルをし、なんと2枚目のイエローカードが出てしまったのです。11人対9人になったのには、もう言葉も出てこなかった。

 また、本田のゴールキーパーと揉めた時、審判に猛抗議してて、どうやら、グルージャの印象が悪くなってたように、見えて、そのへんもこのジャッジへ繋がったように見えました。

 それでも、圧倒的数的優位に立つ、本田の攻撃に耐え、終了手前でゴールを割られましたが、グルージャは、守備を懸命に頑張ったのには、すごいなーと思いました。

それより何より不快極まりなかったのは、
後ろのオヤジの野次の酷さ。
本田のキーパーへ向かって「恥を知れーー!」がとてもうるさくて、ベリーストレスでした。

グルージャ愛が走り出しては、止まらないからこその野次であると思いますが、数が多すぎた。

何回言うんですかと思った。ベタな話、観客にもレッドカード出ないかなと思いました。

ましてや、隣のお母さん。
夫の暴走に心を痛めているかに見えて、可哀想だなーと思いました。

それは、しょうがないにしろ、今回の敗戦は、グルージャのチームとしての人格的幼さが浮き彫りになったと見ています。

試合の興奮とか、どっちが正義なのかとか、気持ちはわかるにせよ、審判を味方にする気がないのは、ヤバいと思います。
遠目には、「まあ、待てよ」と止める選手、宥める選手は。いない感じなのも、グルージャのチームとしてのメンタリティをあらわしちゃってるのでは?と

どちらせよ
これを糧により魅力あるチームに育って欲しいと思いました。